東筑波ユートピアはその後、どうなったの?

東筑波ユートピアの建物、社訓、オウム、ポニー

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ゆっくりとご覧ください。

東筑波ユートピアの現状はどうなっているのでしょう?

日本一客が少ない動物園ということで、日本テレビの「天才!志村どうぶつ園」で再生計画が進められていましたが、最近はあまり取り上げられていません。

気になっている方もいらっしゃるでしょう。

先日、久しぶりに番組で東筑波ユートピアの話題が出て、新たな事実が判明しました。

園内の目玉としてイノシシ牧場を再構築し、2019年3月にオープンする予定でしたが、豚コレラの問題が発生したため、牧場のオープンを延期し、「イノシシ」と「うり坊」の展示、お散歩、おやつ、ふれあい、ショーなども中断しているとのことです。

動物たちの健康管理のためですので、賢明な判断だと思います。

では、現在の来客数や動物園の様子はどうなっているのでしょう?

そこで私が実際に行って現状について調べてきました。

平日の午前11時頃に行きましたが、お客さんは私以外に5~6名だけでした。休日はたくさん来るそうですが、平日ということを考えてもちょっと少ない気がします。

私の感想は以下の通りです。

良かった点と悪かった点がありましたが、私個人として充分に満足しました。それは普通の動物園よりも動物たち、園長、スタッフと触れ合えたからです。

ところで東筑波ユートピアの再生計画について、お忘れの方もいらっしゃると思いますので、経緯について簡単に説明します。

東筑波ユートピアの看板

動物園コンサルタントの田井基文さんから、多くのお客さんに来てもらうにはコンセプトを明確にして魅力がある施設が必要であるとアドバイスがありました。

そこで「イノシシ牧場」の改築を行うというプランが発案されましたが、費用として3500万円以上の資金を準備しなければなりません。

動物園側では、それだけの大金を用意することができませんので、目標金額4000万円で全国に支援を募ったところ、5800万円以上の支援金が集まりました。

目標額を大幅に超える資金が調達できましたので工事が始まり、イノシシ牧場が間もなく完成予定との情報が入りましたが、それ以降は番組で紹介されなくなりました。

そして先日、「天才!志村どうぶつ園」で東筑波ユートピアの最新情報が伝えられ、豚コレラの問題が取り上げられたのです。

それでは東筑波ユートピアの現状について、良かった点と悪かった点を詳細にご説明します。

良かった点

1.園長やスタッフが親切で打ち解けやすい

入園受付

小川高広園長は来客者に気さくに話し掛けてきます。

私も園長と地元の話で盛り上がりました。意外だったのですが、園長は千葉県鎌ケ谷市出身だそうです。

身近にいる優しいおじさんのようなイメージで、打ち解けやすい人です。

スタッフの方はとても親切でした。

私は事前にasoview(アソビュー)で前売り電子チケットを購入してから行きました。

電子チケットは入園する際にはスマートフォンで提示して、係員の方に使用済み処理をしてもらう必要があります。

ところが、いざ電子チケットを表示させようとしたところ、インターネットの通信状況が悪くてスマホで画面を表示できませんでした。

画面が表示されなければチケットが有効になりませんので、通常は料金を払って入場しなければなりません。しかし、せっかく前売りチケットを買っているということで、購入確認のメールをチェックした後、女性スタッフの方が入園させてくれました。

電子チケットの使用済み処理は、後で画面が表示できる場所で自分で行えばOKとのことでした。お金を払うことを覚悟していましたので、とても有難かったです。

2・動物たちとの距離が近く、人懐っこくて可愛い

孔雀、ヤギ、ミミズク、猿

動物たちとの距離が近いため、間近で見たり、触れ合うことができます。

園内に入るとすぐにワシミミズクに出会えます。大人しくて可愛い動物ですので、観ているだけで癒されます。

私は思わず頭を撫でてしまいましたが、「噛まれると大変危険ですので、触らないでください」と注意書きが貼られていますので、触れないようにしましょう。

モンキーハウスにいる猿たちはとても元気で、柵越ではありますが、かなり近い距離で見られます。

ふれあい動物広場の孔雀は美しい羽根を広げた姿を、柵越ではなく目の前で見ることができます。通常の動物園は羽を広げても柵が邪魔で良い写真が撮れませんが、ここでは綺麗な写真が撮れます。

また、動物たちは人懐っこくて、向こうから寄ってきます。

人を怖がるどころか、歓迎してくれているかのような仕草をしてくれます。

中でもヤギは、人を見ると勢いよく近づいてきますので少しビックリします。まるで何かをおねだりしているかのような表情で柵の上から首を出している姿は、とても愛らしいです。

どの動物も可愛らしいのですが、それは来客者を快く迎えてくれるようなムード(雰囲気)を持っているからだと思います。

3.キャットピアは無料で好きなだけ遊べる

キャットピアと猫たち

キャットピアは受付やお土産売場と同じ建物内にあり、たくさんの猫たちと触れ合える場所です。

普通の猫カフェのように時間制で料金がかかるのではなく、入園すれば無料で何時間でも遊べますので、お金の心配をする必要がありません。

中に入ると一斉に多くの猫たちが近寄ってきます。

私は何度か猫カフェに行ったことがありますが、なかなか猫のほうから近づいて来てくれませんでしたので嬉しかったです。

猫たちが寄ってくるのはエサが欲しいからですが、猫たちの勢いに圧倒されて、エサはあっという間になくなってしまいます。

エサは1カップ100円で売っていますが、無人の野菜販売所のように自分で缶の中にお金を入れて購入するシステムです。

猫たちはエサがなくなると大人しくなりますが、頭を撫でても嫌がる様子もなく、とても愛嬌があります。

東筑波ユートピアの猫たちはとても可愛らしいのですが、白、黒、三毛、茶トラなど家の近所で見かけるような普通の猫たちです。

中には1匹だけシャム猫もいましたが、決して高価な猫たちがいるわけではありません。

実はキャットピアにいるのは捨て猫で、保健所に連れていかれてしまうのは可哀そうなので、園長が保護して育ててあげているのだそうです。

大切な猫の命を救っている園長は素晴らしいですね。応援したくなります。

4.犬の散歩ができる

繋がれた散歩用の犬たち
東筑波ユートピアでは犬とお散歩ができます。

「犬を飼いたくても飼えない」「飼わなくていいから時々は一緒に遊んでみたい」という方には打って付けのサービスです。

様々なタイプのワンちゃんの中からお気に入りの愛犬を見つけて、園内を一緒に歩くことができるのです。

可愛いワンちゃんが揃っていますので、どの子にするか迷ってしまいます。

料金は500円ですが、特に時間制限などはありませんので、思う存分楽しむことができます。

鎖に繋がれている犬たちに近づくと、「散歩に連れて行って欲しい」とおねだりされているような気持になります。

5.お猿のショーが楽しい

お猿のショーの芸
東筑波ユートピアでは、お猿のショーが開催されています。

園内で生まれ育ち、調教されたお猿さんたちの芸を楽しむことができます。

私は13時からのショーに合わせて「おさるのステージ」へ行きましたが、客は私以外に誰も来ませんでした。

ショーの始まりを待っていたところ、予定時間から3分遅れで調教師の方と2匹の猿がステージに登場しました。

すると観客席に女性スタッフの方が現れて、「よろしければ前のほうへどうぞ!」と声を掛けてくれたので、前から3番目の席へ移動しました。

観客は私しかいませんので、席はどこでも自由ですし、周りに気を遣う必要もありませんので、気楽に観れました。

2匹の猿のうち1匹はハードルを飛び越える芸、もう1匹は玉乗りの芸でしたが、途中でわざと失敗したり、全く違う動作をするなどして笑いを誘う場面があり、とても楽しかったです。

最後は観客2人に輪を投げてもらい、玉乗りをしたままキャッチする芸でしたが、観客は私だけでしたので、女性スタッフの方と2人で輪を投げました。

輪はお猿さんが席までやってきて手渡ししてくれて、投げた輪はすべてキャッチしてくれました。

ショーの時間は25分くらいで、猿たちはしっかり訓練されていますので充分に満足できました。

お猿のショー開催時間

平日:11:00~ 13:00~ 14:30~
土日・祝日:11:00~ 12:30~ 14:00~ 15:00~
※金曜日は休演ですのでご注意ください。

6.ロケーションが最高

東筑波ユートピアから観える景色

園内にはロッジ風の立派な建物があり、そこが休憩所になっています。

高い場所にありますので、城壁のように連なる山々、山の麓の家や田畑、自然豊かな森林などを眺めることができて、ロケーションは最高です。

おそらく絶景スポットということで、この場所に休憩所が建てられたのでしょう。

ロッジ風になっているのもお洒落で、キャンプなどのアウトドアの雰囲気を醸し出しています。

また、毎年10月中旬になると、樹木の葉が色付き始める秋の紅葉の時期がやってきます。

東筑波ユートピアは山の中にありますので、見事な紅葉を観ることができます。

10月中旬~11月初旬に来園すれば、可愛い動物たちと紅葉を同時に楽しめます。

チケットをお得に購入できるサイト


悪かった点

1.駐車場がやや凸凹している、交通の便が悪い

東筑波ユートピアの駐車場

東筑波ユートピアには無料の駐車場があります。

土の駐車場でロープを張って区画を分けているのですが、道路と駐車場の境目に段差や凸凹があり、車を止めづらかったです。

費用の問題がありますので、全面コンクリートにするのは簡単ではないと思いますが、もう少し全体的に改善して欲しいと感じました。

また、これは施設側の問題ではありませんが、交通の便が良くありません。

公共交通機関を利用した場合、JR石岡駅からバスに乗り、最寄のバス停から徒歩で50分もかかります。

今回、私は自宅から車で向かいました。

私の家からは高速道路を使わなくても2時間くらいで到着します。

しかし、東筑波ユートピアは山道を登って行かなければなりませんので、カーブの連続で運転が忙しくなります。

また、道幅が狭くなっているところでは、対向車とのすれ違いに苦労することがあります。

安全運転を心がければ問題ありませんが、山道に慣れてない方は少し疲れるかもしれません。

2.施設全体の整備が行き届いていない

整備が行き届いてない施設

施設全体を通して整備が行き届いていない箇所がありましたので、それを項目別にまとめました。

1.「ウサギランド」という看板があったので見に行ったところ、そこにはウサギはいなくて孔雀やヤギがいたり、ウサギランドの反対側の入口の看板が「ふれあい動物王国」と書かれているなど、入口によって名前が異なったり、違う動物がいることがあった。

2.柵に動物を紹介する看板が表示されてないものがあったり、同じ種類の動物が数カ所に展示されているなど、分類が曖昧な面もあった。

3.ロッジの建物の中に資料館という案内表示があったが、来園者用にきとんと展示されているものではなかった。サイトなどで数年前の写真を見ると動物たちの剥製が並べられて展示室らしい雰囲気があったが、現状は少し廃れた感じになっている。

4.柵と板で入れなくなっている場所に椅子やテーブルあり、壁にはポスターや写真などが貼られていた。何に使われているかわからないスペースだった。

5.記念写真用の動物パネルの置き方や動物の展示(陳列)が雑なところがあった。

上記の5つを改善して、もう少し来園者が見学しやすいように整備して欲しいと感じました。

3.敷地が平坦でなく、少し勾配がある

園内で勾配が目立つ箇所

敷地全体が平坦ではなく勾配がありますので、歩くのが疲れます。

駐車場や公道から敷地に入って受付に行く際にも、階段かスロープの道を上っていかなければなりませんし、園内の通路も坂道になっています。

緩やかな坂とやや急な坂がありますので、ご年配の方や足に不安がある方には少しきついかもしれません。

山の中に建てられた動物園ならではの特徴ですね。

4.受付が無人の時がある

入口と受付

東筑波ユートピアは少ないスタッフで運営していますので、受付が無人になることがあります。

私が行った時も受付に誰もいませんでした。

券売機の横に「いらっしゃいませ!只今従業員が作業中のため、券売機にて入園券をお求めになって、ご自由にご入園ください」と書かれた看板があります。

また、買物やサービスの利用はセルフサービスのようになっていて、券売機で犬の散歩券、お土産、お菓子などを購入するシステムになっています。

まるで田舎にある無人の野菜販売所のようです。

誰もいない時はお金を払わずに入園したり、お土産などを持っていくこともできてしまいます。

人手不足という事情に加えて、園長の性格がおおらかですので、このようなシステムにしているのでしょう。

事情は理解できますが、やや不用心な感じがしますし、スタッフの方に聞きたいことがある時は園内を探さなければなりませんので不便ですね。

5.動物の種類が少ない

ヤギ、カルガモ、ニワトリ、アライグマ

東筑波ユートピアは展示されている動物の種類が少ないです。

ライオンやトラなどの猛獣はいませんし、キリンやゾウ、爬虫類系もいません。

出会える動物は、現状ではミミズク、ヤギ、犬、ウサギ、クマ、孔雀、ポニー、猿、猫、ニワトリ、アヒル、モルモット、ヒツジ、タカ、シマリスです。

他の動物園よりも触れ合えるというメリットはありますが、種類や数ではどうしても劣ってしまいます。

今後、イノシシ牧場がオープンして繁盛すれば、スタッフが増えて展示できる動物が増えていくかもしれませんし、それを期待したいです。

まとめ

東筑波ユートピアの現状の確認を行い、良かった点と悪かった点をご紹介しました。

少しでも来園をご検討されている方のお役に立てれば幸いです。

ただし、まだイノシシ牧場がオープンできませんので、再生計画がストップしている状態です。

これから豚コレラの問題が解決してオープンすれば、来園者数が大幅に増えて活気が出てくるでしょう。

私個人としては「動物との距離が近かった」「猫と好きなだけ遊べた」「お猿のショーを楽しめた」「園長やスタッフと打ち解けられた」という理由で現状でも充分に満足しましたが、皆さんはいかがでしょう。

興味を持たれた方はぜひ足を運んでみてください。

その他気になったもの

お地蔵さん、鳥居、動物たちのお墓

動物供養碑、幸福の道の鳥居、お地蔵さん、願いの鐘など、園内を散策していると、動物の展示以外で気になるものがありました。

動物供養碑は、一緒に過ごした可愛い動物たちを供養してあげるという温かい気持ちが表れていると思います。

その他のものは、訪れた人の縁起を良くしたり、幸せになって欲しいという願いを込めて造られたのでしょう。

開園時間

●夏期
月~金:9:00 ~ 17:00(最終入園受付16:30)
土日祝日:9:00 ~ 17:00(最終入園受付16:30)
●冬期
月~金:9:00 ~ 16:30(最終入園受付16:00)
土日祝日:9:00 ~ 17:00(最終入園受付16:30)
※定休日なし

入園料

●大人(中学生以上):1200円
●子供(3歳以上):720円

チケットを安く手に入れる方法

公式サイトに下記の2つの方法で購入できるページへ進むバナーがあります。
●1.ホームページ限定入園割引券:大人1000円、子供(3歳以上)500円

●2.asoview:大人1000円、子供(3歳以上)500円、両方ともに動物のエサ付き
※asoviewはスマホでチケットを購入するシステムで、画面を見せるだけで入場可能です。チケットを購入するとスマホにメールが届きますが、迷惑メールフォルダーに入ることが多いので気を付けましょう。

お得なチケット・アソビューはこちら!

★時々、ラクマやメリカリで入園券が出品されていることもあり、タイミングが良ければ格安のチケットが手に入ります。

アクセス

●住所:茨城県石岡市吉生2730-3
●電話:0299-43-6656
●無料駐車場:200台
●公共交通機関
JR石岡駅より関鉄グリーンバスに乗り、「柿岡車庫」バス停で下車し徒歩50分

詳細情報:東筑波ユートピア(公式サイト)